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​「誓ったんだ。一緒に腐り切った
この世の中を変えるって。」

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​銀を嚥む青い波

東京学芸大学附属高校69期A組 オリジナル演劇

 当初この物語には、18歳という年齢の1人の人間の怒りが籠っていました。それは、自分たちより先に生まれた人間たちに対する、青臭い怒りでした。その怒りというのも決して安っぽい物ではなく、もっと大それたものだったのですが、今この脚本に込められているのは、自分自身と今を生きるすべての人に対する、檄とエールです。硬い言葉を使えば、この作品には、「18歳という現場から世代間倫理を問う」という試みがあります。世代間倫理を問う際に語られる「責任」という言葉の宛先は往々にして自らに向けられることは少ないですが、その先端をあえて自らと、自らと同じ立場にいる高校生に突きつけることには大きな意義があると考えています。2006(,2007)年生まれの自分たちは、生まれた瞬間から国の借金を負っている言われ、未来は暗い物だという身の振り方を自然と覚えてしまった世代です。失われた大きな物語の代わりなのか、綺麗事を多く教わってきました。そして、きっとその全てに冷笑的だったに違いありません。その冷笑を繰り返すたびに現れては癖になってしまった他責思考こそ、私たちを死後も蝕む病だと考えています。どこかで自分のことを被害者だと思う意識が、未来を傷つけてしまうだろうということに、私たちは気づかなければならない。功利主義の言う「最大多数」に「まだ見ぬ明日と、そのずっと先に生きる人」を加えて考えることをこの脚本では「未来を愛する」と呼んでいます。他ならぬ自分とこれを見てくれるあなたを、冷笑せず「未来を愛する」人に変える演劇です。あなたがいて、変わって、やっと完成する演劇です。お見逃しなく。

公演日程​​

【辛夷祭1日目】

9月7日  9 :15〜10:15 @卓球場

​【辛夷祭2日目】

9月8日 13:00〜14:00 @講堂

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